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もがみの民話
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のど焼け団子山 バッケ(ふきのとう) 
   

   むかし、むかしあったけど・・・・・。

◆のど焼け団子山◇


昔、あるところにめっぽう意地の悪い姑がいた。
嫁には事ごとに辛く当たり、喰いものも ろくに食べさせたくないと言うほどの
どけちな姑であった。

嫁はいつも小さくなって泣いてばかりいたが、たった一つ、
どうしてもやってみたいことがあった。
それは姑のいないとき団子を作り、腹一杯喰ってみたいということであった。

ある日、珍しく姑が「親類の法事に行ってくる」と言って出かけて行った。
「しめた」とばかりに、嫁はすぐに囲炉裏に鍋を掛け、団子を作りはじめた。

やがて、「グラグラ」湯が煮え立ってきて、団子のうまい匂いがただよって来た。
嫁は早速味見をしようと思い、長い箸で大きな団子を「じゅくっ」と刺し、
あんぐり口をあけて、「アムッ」とかぶりつこうとした。

このとたん、「ガラガラッ」と表の戸があいて姑が帰って来た。
何か忘れ物をしたというのである。

嫁は「しまった」と思ったが、ここでばれては一大事とばかり、
とっさに熱い熱い
団子を無理無理喉に押し込み、急いで土間に駆けて下り、
姑を戸口のところに連れて行き、外を向かせて、遥かな山なみを指さし、
「ばんちゃん ばんちゃん。 あの山、何て言う山ですべやぁ」と聞く。

姑は何喰わぬ顔で、
「ああ、あの山がぁ。このあだりでぁ「のど焼け団子山」て言うなだ。と答えた。
嫁はさかさず、
「ほう。『のど焼け団子山』て言う名がぁあの山ぁ、
俺んどごの「当でづけ山」ど似っだごど」て言ったけど。

どんび すかんこ ねっけど


◆バッケ(ふきのとう)◇

むがす あったけど。
ある森の中さ それこそ きれいな水のわくすずあったけど。
そのすずの水飲むと、なんたら病気でも、いぐなるっていう 言い伝えあったなだど。

ほんでもな、そのすずのそばで、好きな人と会ったり、語ったりすっと、
必ず何かたたりが起きるから、ほういうごどさんねぇても言わっていだっけど。

この森の近くのある村さな、
ふきというむすめいだけど。
ふきは、親孝行なむすめで、病気の親の看病していたんだけど。
 
ほんでも、なんぼあつかっても、病気でねている父親、さっぱりいぐならねもんださげ、
ふきは、「病気のおとっつぁさも、話で聞こえった、
森の中のすずの水、飲ませでやってもんだ。」て、
行ったこともない森の中さ、ひとりで水くみに行く決心したなだど。

すずの水は、ひとりでくまねんね、ていうおきてあって、うす暗くて、
気味悪い森さ、ひとりで入らねんねなだけど。 

ある日、夜が明けっと、ふきは、「うわさで聞くほど、すずの水効くならば、
その水飲ませて、おとっつぁの元気な顔見たいもんだ。」て、
森の中さすずの水くみ入っていったっけど。

手桶たがって、ずうっと入っていったれば、それこそたいへんな森だったど。
森の中は、真っ暗で、気味悪いどごだっけど。
ふきは、さぶすながまんして、木の間を通りぬけていったど。

ほうしているうち、ずうっと先に、何かピカッと光るもの見えたっけど。
ふきは、その日のさすどご、大木の根っこのあたりさ行ってみたど。
ほうしたれば、その大木の根っこんどごがら、ピカピカ、コンコンど、すずの水わいったなぁけど。

ふきは、喜んで、喜んで、喜んで、おどるようしてすずの水ば見たけど。
「ああ、これで、病気のおとっつぁも治る。 ほんていがった。いがたじゅわ。」て、
手合わせて拝んで、そして「山の神様、山の神様。
どうか、おらのおとっつぁの病気ば、この水で治してください。」てたのんで、
水くむかんじょしたら、すずの中さ、人のかげ映って、水鏡してだど。

ほれこそ、見たごどもねぇよだ 若い男ひとのすがた映っていだけど。
それまだな、すずの主だなだけど。
ほれ、ふきが、あんまりめんごげで、父親思いだし、感心して出てきたなよ。 
ふきは、その若いいい男見て、村さなの とてもいないような りっぱな すがただもんで、
一目ぼれして、好きなってしまったなだど。

ほうすっと、ふたりとも、水のおきてなのわすって、すずのそばで、会って、
語って、結ばって、いっしょになってしまったけど。
ほうしたれば、今まで静かだった森の中、急にザワザワ、ザワザワ、ど、あれだしたど。
 
雨風はふくやら、あられこだが、雪だが、ふきふいでな、大あれ なってしまったど。
ふたりとも、一面まっ白い雪の中さうまってしまって、
ふきは、雪の下で、いつまでももどらんねけど。

ほうして、家では、ふきのおとっつぁ、なんぼしたたて、ふきもどるじゃなし、心配しったど。
ほんでも、ふきの親思いの気持ち通じたのか、おとっつぁの病気は、だんだんいぐなっていったど。

雪なの消えて、春なったれば、病気なのスカッといぐなってしまったけどは。
おとっつぁは、帰ってこね ふきば たねで たねで、となりや近所の人もたねでくったど。
ほんでも、とうとう見っからねがったど。
 
ほうすっと、「親孝行だむすめだぉの、あの水くみ行ったにちがいねぇべ。」と、
おとっつぁも、森の中さ入って、すずさつきあたるまで行ったど。 
ズンズン、ズンズン、と、その暗い木の間歩いていったど。

ほして、あんまりさぶすくて、「よく、よく若いむすめの身で、 
こげた森のおくまで、さぶすいどごば行ったもんだ。」て、いとしくて、
なみだ出て、ししゃますだけど。
 
おとっつぁは、ほげしてたねでると、すずさ行きあたったけど。
そのすずのわきさ、わぁの家の見覚えある手桶あったど。
「ああ、やっぱり、ふきは、ここさ水くみ来たなだったな。

むぞせごど、むぞせごど。」て泣いていたっけど。 
ほしてな、手桶ばたがぐがんじょしたれば、そのそばさな、ふっくらとしたバッケの花2つ、
黄色くて、ちょっと緑がかった色しったな、ポカラッと咲いったっけど。
ほれ見て、おとっつぁは、「ああ、ふきの身代わりみでたもんだ。」て、
そっと採ってきて、わぁ家の前さ、植えたっけど。
すっと、どんどど、おがって、咲き終わったれば、
みずみずしいふきがスェッと、2本出はってきたけど。
んだはげて、おとっつぁまだ、わぁのむすめの身代わりだべ
どんて、その花ば「みずぶき」て名付けて、大事にしたけど。

みずぶきじゃ、必ず2本なって、そりゃあ、みずみずしく出てくんなは、
ふきと、すずの主のすがた、だてな。
 どんぺん からんこ ねえけど。

 すず・・・清水   おきて・・・決まり  ふき・・・ふぶき
 水鏡・・・水面にものが映って鏡のようになること 

※バッケは半開説や蛮毛説やアイヌ語説などがあるという。


資料参考:新庄・もがみの昔ばなし(新庄市制50周年記念出版)
民話語りの日 : 毎週日曜日 13:00〜15:00/場所 : 新庄ふるさと歴史センター
お問い合わせ先:新庄民話の会事務局・新庄ふるさと歴史センター 0233-22-2188


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